やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7ガガガ文庫 やはり俺の青春ラブコメはま.epub - (EPUB全文下载)
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小学館eBooks
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7
渡航
イラスト ぽんかん⑧
目次
①
これでも比企谷八幡の学校生活は平穏に過ぎている。
②
何故、彼らが奉仕部に来たのか誰も知らない。
③
どうにもこうにも戸部翔は薄っぺらい。
④
とどのつまり、海老名姫菜は腐っている?
⑤
ご覧の通り、由比ヶ浜結衣は頑張っている。
⑥
ひっそりと雪ノ下雪乃は夜の街を行く。
⑦
思いのほか、三浦優美子はちゃんと見ている。
⑧
それでも、葉山隼人には選べない。
⑨
──彼と彼女の告白は誰にも届かない。
B
T!:ぼーなすとらっく!
彼女たちの、うぃー・うぃる・ろっく・ゆー♡
あとがき
①
これでも比企谷八幡の学校生活は平穏に過ぎている。
女の子は薄着より厚着のほうが実は可愛
いんじゃないか。そう思うような季節になった。
文化祭も終わり、体育祭も大過なく過ぎると、あと二月とたたず今年も終わってしまう。
一気に気温が下がり、涼しいというよりは寒い風が吹き抜けていた。海沿いに立つこの学校ではなおさらのことだ。
さらにいえば、俺の周囲はいっそう寒々しい。
教室の真ん中、台風の目のような位置にある俺の席の周囲は空白域さながらで誰も寄りつかない。日本人の習性なのだろうか、みんな端っこや隅っこが大好きだ。電車でもバスでも端っこや隅っこに座りたがる。端子ちゃんとか隅子ちゃんとか擬人化したらたぶん大人気。
そんなわけで教室の中心に位置する俺の周りには誰もいない。
いつものことである。いつもと違うのは視線の質。
認識しないのではなく、意図的に匂
わせる「意識などしていない」とわざわざ宣言するかのような視線。ほんの一瞬だけちらりと向けてこられる、忍び笑いを潜
ませたような、あの眼だ。
どこから放たれた視線なのか確かめようと見返してみれば、ばっちり目が合ってしまう。
そんな視線に対しては逸
らさないのが比
企
谷
の流儀。
となれば、向こうが視線を外
すのが普通だ。
現にこれまではそうだった。
だが、向こうが優位に立っているときはその限りではない。それどころかたっぷり二秒ほど視線が合った後に、周りの連中とくすくす笑う。「なんかこっち見てんだけど(笑)」「なにあいつ(笑)」「キモ(笑)」くらいの小
粋
なジョークを織り交
ぜて交
わされるウィットに富んだ会話。
ちょっとしたパンダちゃんの気分である。いやパンダは言い過ぎた。ウーパールーパーとかシーモンキーとかそんな感じ。やだ何これ愛され系? キモ可愛
いってやつだな。
──と、それくらいには自分を鼓
舞
しないとちょっとだけ心が折れそうだ。
なんなら端っこのほうがぺきっと欠けて夜中に布
団
の中で少しだけ泣いたまである。超人硬度で言えばダイヤモンド級を誇る俺だが、ダイヤモンドは引っ
搔
き傷に対して強いだけであって、ハンマーでガツンとやると実は割れやすいのである。ダイヤモンドは砕けないと言ったな。あれは
噓
だ。
だが幸いなことに、既に学年全体でのアンチ比企谷状態からは抜け出している。もともと注目度が低いこともあって、みんなの関心が逸れていくのも早い。人の噂
も七十五日なんて言葉があるが要するにそういうこと。言ってみれば1クールごとに変わる「嫁」みたいなもんだ。元来、人以前の扱いを受けていた俺ともなれば、その期間は圧縮されにされ、「あの人は今」にも呼ばれないくらいの関心事になっていた。
世界は俺に興味などない。世の中、楽しいことたくさんだからな。
今日も教室内では軽やかにして爽
やかなやりとりが繰り返される。
後方の席からはゴリラのドラミングよろしく、自分の存在を誇示せんとする大声での会話が交
わされていた。ちなみにドラミングを日本語訳すると、「ドラミっている」だ。
会話のるつぼの中で、自分たちの存在を主張しようとする話し声はよく耳に届く。ちらりと視線を向ければ、戸
部
、大
岡
、大和
の三人組は机に腰かけていた。椅
子
があるのになんで椅子に座らないの?
「っべ、修学旅行どーする?」
戸部が話を振れば大岡が手を高々と挙げて応える。
「京都じゃん? USJで決まりだろ。U・S・J! U・S・J!」
「それ大阪やないかい」
「出った! 本場のツッコミやで!」
……うわぁ。
大和の妙に落ち着いた低い声のツッコミに、戸部がはしゃぐ。正直、聞くに堪
えない気分だ。ここに関西人がいたらたぶん灰皿でぶんなぐられてると思う。
下手な関西弁を聞かされて怒るのも関西人の特徴だよ。コナンくんも言ってたでおまんがな。
関東人の関西弁ほど微妙なものもない。許せるか許せないかで言うと、ギリギリギルティ。
そんな俺の心中など知る由
もなく、三人は楽しげにお喋
りを続けていた。時折、女子のほうへ向ける「俺ら今面白い話してね?」みたいな視線が浅ましくも微
笑
ましい。
「つか、大阪まで出るのめんどいでしょー」
「せやな」
やけに襟
足
を引っ張りながら言う戸
部
に大
岡
のドヤ顔がきらりと光る。が、そこは冷
静
沈
着
鈍
重
の大和
。まったく拾うことなく、黙考してから狙
い澄ましたように口を開いた。
「……戸部だけ行けばいいんじゃね」
「っかー! 俺だけハブとか! それナニタニくんだよ~」
どっと巻き起こる嗤
い。
よく見ると近くでスマホを見せ合っていた小
田
だか田
原
だかも「ぷっくく」と笑いを
嚙
み殺して肩を揺らしていた。
はいはい面白い面白い。超ホワイトテイル。
とまぁ、最近の扱いはこんなもんだ。彼らなりにどこまでが言っていい、扱っていい境界線かを探りながらひとつひとつネタとして入れてくる ............
书籍插图:
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